6月市議会一般質問(2)不登校について
次に、不登校について、教育長に質問しました。私は教育現場のことはほとんどわかりません。しかし、大人が感じている社会の窮屈感、自己責任論、自己卑下とマウントなどは、子どもの社会にも影響しているのではないか。それが、全国で35万人、横須賀市で1330人に増え続けている「不登校」の背景にあるのではないか。この窮屈で、人が人らしくいられない、子どもが子どもらしくいられない社会自体に課題があると考え、質問を作りました。
1問目(続きから)
次に、不登校等の児童・生徒やその家庭に対する支援と、子どもが通いやすい学校のあり方について伺います。
「令和6年度横須賀市立小中学校における児童生徒の問題行動・不登校等の状況調査の結果について」によると、本市の小中学校における不登校児童生徒の人数は、前年度より52人増加し、1,330人でした。
前提として、不登校は、子どものせいではありません。子どもは学校や社会のなかで違和感を抱え、傷つき、がまんを重ね、登校できなくなります。さらに学校を休んでも、「登校しなくては」という自分を責める気持ちが続き、自宅にいるのに、心が休まらないそうです。家から出たくないときは無理に登校せずに休み、傷ついた心を回復することが必要です。子どもが安心して休むためには、保護者や教員が休息の必要性を理解し、子どもの決定を尊重することが必要になります。
不登校児童・生徒が増えているということは、何らかの理由で心の回復が必要な子どもが増えているということです。保護者も、また、子ども自身も、無理をしていることに気づかず、学校に行けなくなった子どもを見て驚いてしまい、先が見えず、不安になると思います。そんな時に、心を休ませる必要がある子どもに対して登校を促すことや、「学力の遅れ」などの不安をあおることは回復を妨げることにつながるとされています。
不登校の子どもの状態は一様ではありません。子どもが過ごす場所が、本人にとって安心できる環境であることの重要性について、教育長に伺います。
また、今年度に開設したサポートルームについて、教室に入れない子どもや不登校の子どもの多様な居場所の一つとしての取組内容について伺います
不登校の子どもは心身の回復を図りながら、登校や社会参加への再開を模索し、中学生であれば、義務教育後の進路を検討する子どももいると思います。
適切なタイミングで、進路についての選択肢を提示することで、本人やご家庭の不安を和らげる支援につながると思いますが、不登校の子どもに対してそのような進路支援はなされていますか。教育長に伺います。
学校が子どもにとって、窮屈な場所ではないかという疑問があります。NPO法人「多様な学びプロジェクト」が2023年に行った「不登校のこどもの育ちと学びを支える当事者実態ニーズ全国調査」によると、子どもが「学校に行きづらいと思い始めたきっかけ」として、複数回答で上位を占めたのは「先生との関係」「勉強はわかるけど授業が合わない」「学校のシステムの問題」であり、いずれも学校に起因するものでした。これらは、「友達との関係」という回答を上回る結果となっています。
小中学校ではいずれも集団生活を通じて社会性を育んでいると存じますが、周りに合わせること自体を目的化してしまうと、子どもの思いや個性を否定することにつながりかねません。集団生活において一定のルールは他者への思いやりにつながる、必要なものですが、子どもを無理やり型にはめるような状況になっていないでしょうか。
本市の小中学校は子どもがのびのびと過ごせる場所になっているでしょうか。教育長に伺います。
子どもが学校で緊張を強いられる背景には、教職員の多忙さもあると考えます。先生が忙しそうにしていると、子どもも気軽に話しかけたりできません。
昨年度から、教職員が産休・育休を取得する際の代替の教員の給与が国庫負担の対象となり、正規教職員が休業者の業務を代替することができるようになりました。本市では、これまで担任が不在になるなどの事例もありましたが、この制度改正により教員の安定確保、また、教員自身の生活の安定に向けた改善は図られているのでしょうか。
そして、教職員にとって、学校現場が、自らの能力を発揮し、教職員自身も成長できる職場であってほしいと思いますが、本市の学校はそうなっているでしょうか。教育長に伺います。
教育長からの答弁
(教育長) 子どもの過ごす場所が本人にとって安心できる環境であることについてですが、不登校児童生徒にとって、学校が安心して過ごせることができる場所であるということは、重要なことだと考えています。
サポートルームの取り組み内容ですが、サポートルームは通級にいる指導と校内教育支援センターの機能を一体化し、不登校や教室で過ごすことが厳しい状況にある児童生徒を支援するために、令和 8年度から小学校 6校中学校 2校に開設したものです。
ここでは、混乱さに応じた指導や心理的な支援、クールダウンなど、児童生徒の実態を踏まえて、常勤の担当教員を中心に指導支援にあたっています。現在、サポートルームを利用することで気持ちをおちつけて、自分の教室に戻り、学習参加できるようになったり、サポートルームが不登校の児童生徒にとっての居場所となり、安心して登校できているというケースが実際に見られています。
不登校の子どもに対する進路支援についてです。
不登校であっても在籍する児童生徒として継続的に関わり、将来の選択肢を定めないようにしているところです。中学校の例でお話しますと、電話で話や別室での指導、家庭訪問等を通して本人保護者と随時面談を行うとともに、最終的には学校長担任学年就任が進路決定の面談を行うなど、手厚い進路指導を行っているところです。
小中学生がのびのびと過ごせる場所になっているかですが、一人一人が子に応じて、自分らしく前向きに学び、伸びのびと過ごすことができるように取り組むことは大切なことだと考えています。そのため、すべての学校において、基礎的環境整備や子に応じた合理的配慮の提供がなさなければいけないと考えています。
また、先ほどお話ししたサポートルームなどを設置し、個別や小グループでの一定の指導を必要とする児童生徒をフォローしているところです。これらの取り組みを行うことにより、児童生徒がのびのびと過ごすことのできる学校づくりを進めてまいりたいと考えています。
産休・育休者の業務を担う代替教職員の安定的確保についてですが、ご質問の仕組みは、これまで教職員が産休・育休を取得する際に、その補充として臨時的任用職員が配置されていたものを、正規職員で補充とするという。いわば定数の加配置の措置のことかと思います。学校運営の強化策と捉えていますが、産休・育休を取得する教職員が増加する一方で、採用試験における政規職員の採用が十分にできていないため、この制度の活用には至っていないのが現状です。そのため、神奈川県教育委員会に対し、必要な人員確保について要望を行っているところです。
教職員自身が成長できる職場についてです。
令和 7年度に実施した教職員の働き方改革アンケートによると、約 7割の教職員が現在の職場を働きやすい職場環境と感じており、また約 8割の教職員が仕事にやりがいを持って取り組んでいることが明らかになっています。その中で、人員未配置などの課題はあるものの、教職員は日々の教育活動に心身に取り組みながら、自己成長を重ねていると認識しています。教育委員会としては、今後も教職委員が働きやすく成長できるより良い環境づくりに努めてまいります。
2問目(一問一答)
(ふじその) 私は1問目で、不登校の出現数を述べましたが、不登校の出現数は、子どもが学校で傷ついているということがわかる、学校のための指標であって、出現数が増えたから問題とか、少なくなったから良かったとか、一概に言える数字ではないと認識しているのです。子どもが学校に来てもらうことを目標にするのではなくて、学校が変わるべきではないかという思いがあって、質問をさせていただきました。昨日(一般質問1日目)の教育長の答弁で、教職員が大変な状況にあって、学校現場が厳しい状況だということも伝わったところです。そんな中で、不登校などがあった時に、その数を減らすという面を考えるのではなくて、一人一人の子どもに寄り添い、学校に来られなくなっている子どもに寄り添える環境になっているのかどうか、ご答弁お願いします。
(教育長) ご指摘の通りだと思っています。何が問題かっていうのは、学校に来られないことの原因がどこにあるのか、そしてその状況によって対応が違っていると思っています。昨日もお話しさせていただいたように、全く家から出られない不登校のお子さんの話と、それから学校には来られるけど、教室に入れない、あるいは学校には行けないけど、家から出られる子さん。という形では、対応が全部違っていると思っています。その意味で、学校がつまらないからということが原因であるならば、学校に来て面白いねと思わせる。あるいは通うことを楽しみに思わせるように、まず学校自体を変えなければ、不登校で、あるいは教室に入るという子どもたちが、結果としてそこに戻ってきてくれるものを目指すという意味では、不登校対策の一つは学校に戻ることだし、そのための学校を作ることだっていうふうに思っていますので、ご指摘の通りだと思っています。そのためには、今までは学校には来たあるいは教室に入れないから、保健室あるいは校長室にいたというところをちゃんとした居場所という場所をまずは作りながら、場合によれば、そこを学びの場として使えるようにさせることによって、子どもたちの不登校の内容を少しずつでも変えていくことによって減少できないだろうかということを考えたわけです。ですので、ご質問いただいた通り、学校を楽しい場所というとおかしいかもしれませんけれども、当たり前に通える場所にしていくということが非常に重要なことだと考えて、今そこに少しずつ戻るという言い方表現が悪いかもしれませんけど、多く通ってくれるような形に進めているというのが、今の状況で、またそこに通ってくれる子どもたちがいるということが、若干でも増えているという状況にあるということです。
(ふじその) 今、教育長から、「学校に来てみようかな」「まずは学校に行ってみようかな」「教室には入れない」という段階のお子さんの話を伺いました。私は学校を休んでしまう、学校に行けなくなるということについては、まだまだ勉強不足ですけれども、学校を休み始めた時にこそ、プレッシャーなく、罪悪感なく、休むことが大事っていうことを聞いたのです。学校を休み始めた時に、「このままだと長い不登校になってしまう」とか、「学力の遅れ」とかを心配してしまい、なかなか休ませないといった対応や意識は、保護者や先生などに今はあるものなのでしょうか。
(教育長) 私も学校訪問をしている中で、不登校の状況とか不登校のお子さんどうなのかっていうふうに尋ねさせていただいています。その中でやはり大きいのは、親御さんがなかなか協力的でなかったり、放任な状況があるので、学校に来られていないということが学校現場の先生がたからの声としては聞いています。ただ、一方においては、家庭と学校とのつながりというのでしょうかね。うちの子どもが若干学校に行き渋っていることがストレートに学校にちゃんと話が来ていた時には、最初からの対応が取れるのかもしれませんが、親御さんが片方でそんなに嫌なら行かなくていいよという言葉がもし出てしまったら、じゃあ家にいていいんだというお子さんの指導になっちゃって。で、なんで来ないのかなと学校から問い合わせをしたらつまらないからとか、あるいは興味ないからということになってしまうと、その接点をどれだけ早く作れるかによって、いち早く目は詰めるんじゃないかなというふうには理解しています。
(ふじその) あの今、教育長のご答弁で、休み始めた子どもさんにとって、親が行かなくてもいいよと言ったりすると、先生の目線からは親が放任しているように見えるということなのかなと思いました。休み始めた子どもに「なんで学校行かないの」とか、「なんで休むの」とか言っても、子どもは答えられないそうです。そこでもし子どもが「つまらないから」とか、「学校に興味がないから」と言ったとしても、それが本当に事実だとはわからないと思うのです。子どもを個別で考えることは、大前提ですけれども、その上で、子ども目線で寄り添った専門的な対応は、先生からはなされているのでしょうか。
(教育長) 本来そこまで細かく一人一人の子どもに目が行っていただければいいかと思いますけれども、少なくとも学校でやはり毎日の授業の運営をしていたりとかという中では、気がついた時にはできるかもしれませんけれど、そこまで細部のところまで行っているかということは、その先生個々人の能力もあります。よく言われている多忙化という中で対応できているかと言えば、心もとない部分かなというふうには思っています。
(ふじその) 学校も教育長も不登校の対策について力を入れていらっしゃいます。ただ学校のメインは通学している子どもで、保護者も自分の子どもを不登校ではないと見ている。子どもさんが学校に行かなくなってしまうと、皆さんまずはびっくりして、まさかという感じの対応になってしまうと思うのです。不登校になる前から、不登校とはこういうものだ、学校に行かないのは、子どもなりの背景があって、子どもに寄り添っていくといった考え方の共有が大人の側で、学校や保護者の側で共有されるといいかなと思うのです。いかがでしょうか。
(教育長) 様々な原因があるというところでは、例えばその子のご本人の中の発達具合だとかっていう障害の場合もあるかもしれませんし、もう一つ大きいのは、その子さんと仲間である子どもたちとの間の人間関係あるいは担任の先生との諍いだとか相性といったものも様々に出てきていると思っています。その意味であの人に会いたくないからということになってしまうと、学校には来づらくなってしまうと思っています。そういったお子さんに対してはできる限り同じ教室でなくて済むようにということがあり、サポートルームで過ごし、学校生活あるいは学力の保障をしていくという形で対応していきたいと考えたところです。
(ふじその) 今回、不登校の状態は、子どものせいではなくて、学校の厳しさ、学校が緊張感に満ちているのではないか、その点から質問させていただいています。令和5年の日本共産党の代表質問で「不条理なみなりのチェックの押し付け」という質問をさせていただきました。このような厳しいルールは今でも学校にはあるのでしょうか。
(教育長) かつては学校が荒れているということが中学校の場合にあると、それは一番はみなりから始まっているだろうということで、身なりを正しくしようというのが、校則に入ってきたところだったと思っています。現在は厳しい決めはあっても、そこまで厳しくしているかどうかっていう適用の範囲で表現させていただくとするならば、今の中学生がそれほど派手な格好をしていたり、生活が荒れているという報告を受けていませんので、極端な話、例えば芸能活動をやっている女の子については、髪を染めているけれど、それを無理やり黒にしろということなく、ある程度の許容をしながら、その子の発達と、それから社会生活の関係で認めてきたというのも、数件ちゃんと聞いているところですので、校則はあるけれども、それを厳しく運用し、学校内に入れないだとか授業を受けさせないというような話は現在承っていることはありません。
(ふじその) ルールが今でもあるということが、子どもさんにとってはプレッシャーになってくると思います。あの教育長もおっしゃっているように、今荒れている学校は、もしかしたらあるかもしれないけれども、ルールを厳しくしていることで荒れていない状態になっているとしたら、ルールを緩めてもいいのではないか、ご見解はいかがでしょうか。
(教育長) 大変難しい話かなと思うのですけど、学校生活って多分一番初めに子どもたちが入ってきた最低の生活の仕方としては、こうあるべきだよっていうことを教えていく場所なのかなと思っているのです。朝の決まった時間に登校し、一つのルーティンとして授業を受けて、食事はちゃんととった上で、あるいは体を鍛えて家に帰る。これによって毎日のルーティンができてくるのだろうと思っていきます。その中で、決まり事を守らなくてもいいということを逆に教えてしまうということは、その後大きくなり、成長していった後の社会の中で、対応できない可能性がある。あるいは勤務をしたお勤め先のところでは、ルールを守ることの自分なりの解釈がしっかりできていなければ、社会人としてやっていけなくなってくる部分もあるのかなと思っています。その意味で最低限の生活ルールというものを校則だとか制服だとかという形でこれまで決めてきていると思いますので、今から守らなくていいということを全面に打ち出すというのは、それはそのお子さんにとっても、次の社会に出た時に大変、良いことなのか悪いことなのかは正直私は悪いことの方に行ってしまうんじゃないかというふうに危惧をしています。
(ふじその) 中学生の生活は高校生よりも、もしかすると私たち大人よりも本当に厳しいルールの中で、本当に中学生は頑張っているなと思っていますので、子どもが本当に自分らしくのびのびと過ごせるような学校環境であってほしいなと思っています。不登校の生活になりますと、自宅での水光熱費とか、フリースクールに通う費用など家計の負担が大きくなるということです。その中でも昼食代が2倍かかってしまうということです。今年度から小学校の給食費が無償になったことで家計が助かり、心の葛藤も和らいだということを聞いています。そういう点で、給食費の無償化による効果はとても大きいと改めて思っているところです。中学校は給食費がかかっていますので、長く休んでいると食べない給食費に対して負担をする給食費が重くかかってきます。そのようなケースにおいて、食べなかった給食費に対する返済などの方策は検討されているのでしょうか。
(教育長) すみません、先ほどの答えの中で 1点だけ先にお答えさせていただくと、その制服や何かのルールというのは、毎年度見直すということを前提にしていますし、学校運営協議会の委員さんたちと協議をするということをルール化していますので、 1回決めたことがずっと継続されているわけではなく、その時代、その状況に応じて変えていくということは進めているということだけ付言させてください。申し訳ありません。今お話になっていた給食費の無償化という言葉を使っていますが、そうではなくて、これは学校給食法が改正されていないので、あくまで保護者負担であるということは変わっていないわけです。その上で今回小学校に来ているのは、あくまで給食を食べているお子さんたちの助成という形で国と県の拠出金が出ているということになっています。この範囲は給食に対して市が何かをしているのではなくて、国県が保護者の経費負担としてどうしているかという別の制度というふうに捉えていますので、考え方とすれば、今おっしゃっているものは、これがもっと拡充していただければいいという。という風になっていきますし、根本の給食費を無償化にするという私たちが徴収をしなければいけなかったものをどうするかということは、別の問題になっているかなと思っています。食べない方たちにどうするかということについては、助成のあり方がどのようにしていくかということの方に、まずは注視をしていくべきというふうに思っています。国の制度に横須賀市が合わせて横で出していくということとは、違うかなという理解です。
(ふじその)給食の方は保護者目線で考えれば、市の予算も入って、無償化になったと、給食費がかからないということで、大変喜ばれていることです。食べない分についての保護者の負担軽減などについても引き続き検討していただければと思います。
教育長から追加でお答えがあった校則ですが、毎年度見直す際には、生徒児童の意見は取り入れられるのでしょうか。
(教育長) 各学校で取り入れるようにというふうには伝えてあります。



