ふじそのあき
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横須賀市主催行事で元横須賀地方総監が講演

 11月7日に横須賀市文化会館大ホールにて「全市町内会長・自治会長のつどい」が開催され、私も出席しました。町内会・自治会の役員や赤十字奉仕団の皆さんなど功労者の表彰が行われました。

横須賀市出身音楽家によるコンサートもありました。

 会の後半は元横須賀地方総監(海将) 髙嶋博視氏を講師にして「地域のリーダーに求められるもの~この街で災害が起きた時の心構え~」という講演が行われました。

 この講演については「自衛隊のトップを務めた人物による、町内会・自治会役員への講演は違和感がある」「自衛隊の説明会なのでは」といった意見や、講師のブログを見た方からの不安の声が寄せられていました。そのため私も「どんな話が出るのだろう」と緊張しながら、聞き漏らさないようにしました。

軍!?

 まず内容に入る前の「つかみ」の段階で、所属組織のことを「軍」と呼んでいたことに驚きました。やはりというか、そういう認識なんですね。

 本文では2011年の東日本大震災での任務を話されました。急な災害発生だったので総理大臣の権限となっている事項について自身の権限で決定した、というお話でした。

 驚いたのはお風呂を例にした組織論です。洋上では真水が貴重品となります。一般隊員は洗面器1杯しか真水が支給されないところ、上位の指揮官はバスタブになみなみと湯を張って、湯を溢れさせて入浴する。その湯の準備も一般隊員が行う。そのようなことはあたりまえだとお話しされました。

 また雪の中で隊員が過酷な作業をしている間に上官が熱い風呂に入っているなどは当然のことで、全く気が引けないとおっしゃっていました。

上官のために死ねる組織

 お風呂のお話を例にして、上官との歴然たる差をおかしいと思わない、この上官のためなら死ねる、そう思える隊員にすることが教育なんだとおっしゃっていました。

 災害救助の組織でしたらそこまでの上下関係でなくても規律を保てると思いますが、消防や警察はどうなんでしょうか。そこまではしないのではないでしょうか。自衛隊もそこまでとは思いませんでしたので、とても驚くようなお話でした。

日本共産党の考え(綱領)

 日本共産党は自衛隊を違憲だと考えています。「軍」と見ていることは髙嶋氏と同じです。同時にまず大事なことは隊内での違法状態を改善することです。「上官のために死ねる」などという認識は違法性を醸成していると思いますし、性暴力や学校での暴力なども多発しています。

 そして一番大事なことは安保法制や日米安保条約を見直して、自衛隊が戦場に駆り出されないようにすることです。緻密な外交を行い紛争を戦争にしないことです。

 日本共産党の「あなたの「?」におこたえします」に、平和を構築するビジョンが載っていますのでどうぞお読みくださいね。https://www.jcp.or.jp/web_info/html/2023gimon.html

 日本政府は米国に追随しすぎています。その歪みが自衛隊員に大きな負担を与えてしまっています。今回元横須賀地方総監の講演によりそのことが明るみに出ました。

 一方で「講演」という形で良かったのか。一方的に宣伝が行われた面もあったように思います。引き続き皆さんと考えていきたいと思います。