ふじそのあき
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核兵器廃絶のねがい

 9月8日の横須賀市議会総務常任委員会で「令和7年請願第3号・日本政府に核兵器禁止条約の署名及び批准を求める意見書の提出について」の審査が行われました。

 請願者による陳述がありました。大津在住の請願者は1943年に東京で生まれ、戦争の記憶はあまりないものの、新憲法発布の日に母親が「日本は戦争しない国になった。」と言っていたのを覚えておられるそうです。

 戦争が終わっても食料の配給は少なくて大変だった。手足を失った傷痍軍人が自ら生活費を募り、生きておられた。ラジオでは尋ね人のコーナーがあったり、学校で習う人口統計では中間の年代の男性だけへこんでいたり、そのような戦後の状況の中だったそうです。

 その後小学校の時にビキニ事件がおき、全国で1000隻近くが被ばくしたこと、そのころから、広島、長崎の情報があふれてきたことなどが、陳述されました。請願者が被ばく者に思いを寄せて、核兵器廃絶を切に願っておられることが伝わりました。

 核兵器禁止条約は2017年9月20日に署名開放されて以降、署名・批准国が着実に増加し、2020年10月24日に批准国が50に達したことで、2021年1月22日に発効しました。現在署名国・地域は94国・地域、批准国・地域は73国・地域です。

 委員会では日本共産党の大村洋子委員から「核兵器禁止の情勢についての各会派の考え」についての議員間討議が提案されました。

 大村委員の発言「昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞した。被ばく者自身の受賞は大きなことで、アメリカ国民の意識も大きく変わった。以前は「戦争が早く終わった」「兵士に早く帰ってほしかった」「2つ落とす必要はなかった」などの意見が多く、10年前の調査では56%が「原爆投下は正当であった」と答え、「正当でない」と答えたのは34%だった。

 今年6月に行われた調査では、「原爆投下は正当化できる」は35%。「正当化できない」は31%。(注:「分からない」が33%だった)

 特に、若者は原爆を忌避している。アメリカ国民の意識の変化は、被爆者ご自身が世界中で伝承活動をしていることが大きい。しかし当の日本の理解が難しい。横須賀市議会でも今までは採択されていなかったが、今回は採択されてほしい。」といった発言でした。

 「日本政府に核兵器禁止条約の署名及び批准を求める意見書提出」の請願は、条約ができてから毎年横須賀市議会に出されてきましたが、毎年否決されています。

 他自治体では727議会が採択しています。神奈川県では鎌倉市・相模原市・座間市・逗子市・平塚市・南足柄市・大和市・葉山町・湯河原町・真鶴町の各議会が採択しています。まだまだ少ないですね。横須賀市が率先するべきだと思います。

 他の委員は、「被団協がノーベル平和賞を受賞したことは素晴らしい」「誰もが恒久平和を望んでいる」ことは一致しているものの、核兵器禁止条約への批准には後ろ向きで、採決の結果、賛成したのは大村洋子委員だけでした。

 私は広島や長崎での原水爆禁止世界大会に参加したり、原爆資料館を見学したり、書籍を読んだりして、できるだけ原爆の実相を知ろうと努めていますが、実相を知るには程遠く、まだまだ足りません。

 戦争で犠牲になるのは、悪いことなどしたこともない、報復などされるいわれもない、幼い子どもたちです。

 今他国を武力攻撃しているのはロシアとイスラエルという、核兵器保有国です。最大の核兵器保有国であるアメリカも随時他国を武力攻撃しています。核兵器を保有していることが、他国を攻撃しやすくしているのではないでしょうか。

 日本政府は「戦後最も厳しい安全保障環境」と軍事一辺倒となっていますが、緊張が高まっているならなおさら核軍縮を進めなければなりません。核兵器保有国と非保有国の「橋渡し」のために核兵器禁止条約に署名できないと歴代総理大臣は言っていますが、何のための橋渡しでしょうか。核兵器廃絶のためのはずです。

 核兵器廃絶は世界から戦争をなくすための一歩になります。そのために核兵器禁止条約は大きな力を持っています。核兵器保有国の署名を推し進めるためにも日本政府に署名を求めましょう。

横須賀の海辺。日常の風景に平和を感じます。